2018年09月29日

北海道「ふっこう割」が10月からスタートするが、電力の供給は大丈夫?北電の供給力はこれからどうなるか?(13)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

26日の新聞記事で、『安定供給はなおも綱渡りの状態が続く』とあり、北海道電は「(数値目標を定めない)無理のない範囲での節電」を早くも呼びかけている。としていた。
一方、電力需要が大きくなることが予想される「ふっこう割」を10月からスタートすると28日に発表。

電力の供給に不安はあるのか、それともないのか?

今後の北電の供給力の推移をまとめたのが、下記。

9月25日の供給力は、約510万キロワットに
これは、苫東厚真火力発電所4号機70万キロワット、知内発電所2号機35万キロワットの再稼働による。

10月中旬以降の供給力は、約570万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに
これは、苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、
さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。潜在供給力合計は約110万キロワット』

冬の最大需要は1月。今年18年1月のピークは525万キロワット

苫東厚真火力発電所2号機、苫小牧発電所、苫小牧共同発電所の再稼働が順調に推移すれば、11月以降の供給力約620万キロワットに加え、北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)があるので、「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、緊急時の供給力は最大で約640万キロワット。不安はない。

仮に再稼働等に問題が発生し、現在の供給力のままだったとしたら?それでも、大丈夫かもしれない。

現在(9月25日以降)の供給力は約510万キロワットあり、これに北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)を加えると約530万キロワットとなる。

18年1月のピーク525万キロワットなので、供給内でおさまる。他にも供給力として太陽光発電や風力発電もある。

また、需要の側ではどうか?昨日の記事で、ブラックアウト後9月の最大電力需要をブラックアウト前の9月の最大需要と比べてみると需要が下がりぎみ。

こういった背景があるから、電力需要の増す可能性のある「ふっこう割」も10月からスタートできるのだろう

道民には、電力供給を少なく見せ、実際には、電力需要を上げたいということか?

ところで、北電設備での供給力を追いかけていくというこのブログでの道中で出くわしたのが、北電以外の企業による発電。

その1つが、新日鉄住金室蘭製鉄所や日本製紙釧路工場といった独立系発電業者(IPP)。

これまでは、北電の設備を中心に電気の供給力をみてきたが、今後は、その範囲を拡大し、北電以外の供給力、つまり、北海道の電気の供給力は一体どの位あるのだろうか?

といったことについて調べていこうと思う。

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2018年09月28日

9月の電力需要のピークは乗り切れるか?北電の供給力はこれからどうなるか?(12)



こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

9月の電力需給は、大丈夫なのか?
2017年9月の北海道の最大需要時間帯は27日(水)の17〜18時で約381万キロワット

では、今年は、どうだろうか?
前年曜日比で、今年をみてみると9月26日が水曜日。
26日の北海道の電力使用はどのくらいだったのか?

26日(水)の最大需要時間帯は、18〜19時で、364万キロワットだった。
ちなみに、
27日(木)の最大需要時間帯は、17〜18時で、368万キロワット
前年最大需要の381万キロワットより13万キロワット少なかった。

9月の平日は今日、28日(金)が最終。
では、今日はどうか?

今日の北電「北海道エリアのでんき予報」http://denkiyoho.hepco.co.jp/area_forecast.htmlをみてみる。

(転載開始)

(9月28日 4時25分 更新)
最大需要予測
366万kW
最大需要予測時刻
18〜19時
ピーク時供給力
460万kW
ピーク時予備率
26%

(転載終了)

最大需要予測が366万キロワットと前年最大需要の381万キロワットより15万ワット少ない
そして、北電サイトのピーク時供給力は460万キロワット。
ここで、北電発表の新聞記事を元に北電の供給力の推移を見てきた当ブログによる、現時点での北電供給能力を確認してみる。
当ブログでみる9月25日以降の供給力は、約510万キロワット。他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)があるので、「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、
緊急時の供給力は最大で約530万キロワット

北電サイトのピーク時供給力は460万キロワットなので、北電サイトからみると70万キロワット当ブログの方が大。
当ブログからみると北電サイトは70万キロワット小。

その原因としては、本州からの供給(北本連系線60万キロワット)や他企業の自家発電(50万キロワット)等について現在、北電が減らしている可能性がある。

その、少なめに見積もっている北電の供給力においてもピーク時予備率(余力)が26%。
当ブログにしてもおそらく北電サイトにしても、これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、本来の供給力はさらに大きい。

なので、余裕で乗り切れそうだ。

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2018年09月27日

北電の火力発電が老朽化しているのには理由がある?北電の供給力はこれからどうなるか?(11)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

新日鉄住金室蘭製鉄所や日本製紙釧路工場は、企業のHPを調べて知ったのだが、独立系発電業者(IPP)。
独立系発電業者(IPP)とは、自前の発電施設で作った電気を電力会社に販売する企業のこと。
自家発電を超える分の電気を電力会社に販売している。
石油を精油する企業や製鉄所を持っている企業が、工場の排熱を利用し発電を行ったり、
自社にある発電施設の有効活用という目的で独立系発電事業者に参入したりするケースが多いよう。

電力を売る側(IPP)にしてみたら、製造の過程で生じたこれまで廃棄されていたようなエネルギーが有効に活用される。
電力会社からしてみたら、自前で発電所をつくるコストを削減できる
他社の発電設備を組み込んだ上で、北電の設備新設計画を立てる方が、合理的なハズ。
北電からしてみれば、「他人のふんどしで相撲をとる」とまではいわないが、自前での膨大な建設コストを削減できる。
と考えるのでは。
設備を新設して、供給ばかり増えても需要がそれだけ増えなければ、宝の持ち腐れだ。

消費者にとっても、電力会社の巨額の設備投資、維持費用が抑えられることになるので、電力料金の低下の要素になるのでは。

一方、新聞報道では、北電の火力発電所の老朽化を盛んに報じる
来年の2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設する(2026年2号機、2030年3号機も予定)という報道は控えめに感じると同時に独立系発電業者(IPP)の発電設備についても見えてこない。

北電の火力発電所の施設をみてみると、

火力発電所

発電所名 出力(kW)9.13日状況 運転開始年月 40年超え

砂川3号機  125,000  〇      1977年6月  41年 ◎
  4号機  125,000  〇      1982年5月 36年
奈井江1号機 175,000  〇19.3休 1968年5月  50年 ◎
   2号機 175,000  〇19.3休 1970年2月  48年 ◎
苫小牧1号機 250,000 右矢印111月から 1973年11月 45年 ◎
伊達1号機  350,000  〇        1978年11月 40年 ◎
  2号機  350,000  〇      1980年3月  38年
苫東厚真1号機 350,000 右矢印119日から 1980年10月 38年
    2号機 600,000 右矢印110月中旬 1985年10月 33年
    4号機 700,000 右矢印125日から2002年6月 16年
知内1号機  350,000  〇        1983年12月 35年
  2号機  350,000 右矢印125日から 1998年9月 20年

音別       148,000  右矢印111日停止 1978年5月 40年 ◎ 

〇は13日時点で稼働していたであろう発電所と推測できる。
◎は40年超えの火力発電所

確かに老朽化しているように感じる。
これに新設の石狩湾新港発電所1号機や他社の発電所を加えてみる

北電火力発電所

発電所名 出力(kW)9.13日状況 運転開始年月 40年超え

砂川3号機  125,000  〇       1977年6月  41年 ◎
  4号機  125,000  〇      1982年5月 36年
奈井江1号機 175,000  〇19.3休止 1968年5月  50年 ◎
   2号機 175,000  〇19.3休止 1970年2月  48年 ◎
苫小牧1号機 250,000  右矢印111月から 1973年11月 45年 ◎
伊達1号機  350,000  〇         1978年11月 40年 ◎
  2号機  350,000  〇      1980年3月  38年
苫東厚真1号機 350,000 右矢印119日から 1980年10月 38年
    2号機 600,000 右矢印110月中旬 1985年10月 33年
    4号機 700,000 右矢印125日から 2002年6月 16年
知内1号機  350,000  〇           1983年12月 35年
  2号機  350,000  右矢印125日から 1998年9月 20年

音別       148,000  右矢印111日停止 1978年5月 40年 ◎ 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
新設発電所

石狩湾1号機 569,400           2019年2月 0年
石狩湾2号機 569,400             2026年12月 -8年
石狩湾2号機 569,400             2030年12月 -12年 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
他社発電所

日本製紙   80,000                2004年2月 14年
新日鉄住金 125,000                2013年4月  5年

こうしてみると老朽化への対応は進んでいるように見えるようになる。
新日鉄住金は、12万5千キロワットの発電出力の自家発電設備が2013年4月から稼働している。
新聞報道では、「33万キロワットの自家発電能力を持ち」ともあったので、12万5千キロワット以上の供給も可能なのかもしれない。

12万5千キロワットの発電設備は、北電の火力発電所でいえば、砂川3号機や4号機クラスの発電能力。
北電が自前で発電所を作らなくても、独立系発電業者(IPP)が新規の発電所を稼働してくれている。

北電の老朽火力発電設備への対応が遅れて見えるのは、こうした独立系発電業者(IPP)とのバランスを北電が見ているからなのでは?

他社を含めた上で、計画的に準備をしているにも関わらず、老朽化を宣伝し、不安を煽っていないだろうか?

今のままでは、電力の供給が不足しそうだし、不安だ。というように意図的に操作したがってはいないだろうか?


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2018年09月26日

綱渡りの綱は、随分太くなってきた。北電の供給力はこれからどうなるか?(10)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

昨日、苫東厚真火力発電所4号機が再稼働しました。

(転載開始)

北海道電、冬の需要期へ対策急ぐ、苫東4号機を再稼働。
2018/09/26  日本経済新聞 

北海道電力は25日、苫東厚真火力発電所4号機(厚真町、出力70万キロワット)と定期点検作業を終えた知内火力発電所2号機(知内町、35万キロワット)を再稼働した。
ピーク時の平均供給力は461万キロワットと足元の余力は広がった。ただ、需要期の冬のピークにはまだ届いていない。
苫東厚真2号機の再稼働が延期になったこともあり、電力の需給安定には不安要素も残る。
 北海道の電力需要は暖房に電気を使う冬に向けて大きく伸びる。
 2017年度の道内の需要実績では17年10月はピークが423万キロワットだったが、18年1月のピークは525万キロワットに達した。
 現在稼働していない苫東厚真2号機の出力は60万キロワット。10月中旬に再稼働したとしても供給力は521万キロワットにとどまり冬の最大需要にはまだ届かない。
 このため北海道電は点検中の苫小牧火力発電所(苫小牧市、25万キロワット)と子会社が運用する苫小牧共同火力発電所(同、25万キロワット)の冬までの再稼働を急ぐ。
順調にいけば、供給力は571万キロワットまで上積みされる。
 さらに、北海道と本州をつなぐ緊急送電線「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、緊急時の供給力は最大で621万キロワットになる計算だ。

 北海道電は「冬の電力の安定供給のためには(道内最大の火力発電所である)苫東厚真の全面復旧が不可欠」として廃止した3号機を除く1〜4号機の再稼働に力を注いできた。
1号機と4号機については当初見込みを前倒して稼働にこぎつけたが、2号機は稼働時期が二転三転している。
 2号機は当初、10月中旬以降に稼働するとしていた。北海道電は9月20日、「9月中にも復旧できる」と前倒しを発表。
しかし3日後には燃料となる石炭を細かく粉砕する「微粉炭機」のトラブルで再び10月中旬に稼働時期を延期した。
 2号機のように1号機や4号機にもトラブルが発生する可能性はゼロではない。
 北海道電には一般的な耐用年数40年を超えて稼働する老朽火力も多い。安定供給はなおも綱渡りの状態が続く
 北海道電は例年、冬の電力需要期に家庭や企業に要請している「(数値目標を定めない)無理のない範囲での節電」を早くも呼びかけている。

(転載終了)


これまでみてきた北電の供給力の推移が下記。

『9月13日の供給力は、約350万キロワット(新聞では、353万キロワット)。

9月14日の供給力は、約370万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、約405万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働による。

10月中旬以降の供給力は、約465万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。潜在供給力合計は約110万キロワット


昨日、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)と知内火力発電所2号機(35万キロワット)を再稼働したので、
北電の供給力の推移を下記に修正する。


『9月13日の供給力は、約350万キロワット(新聞では、353万キロワット)。

9月14日の供給力は、約370万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、約405万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働による。

9月25日の供給力は、約510万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機70万キロワット、知内発電所2号機35万キロワットの再稼働による。

・・・・・・・・・現時点・・・・・・・・・・・・・・

10月中旬以降の供給力は、約570万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。
他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。潜在供給力合計は約110万キロワット』


新聞記事では、『「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、緊急時の供給力は最大で621万キロワットになる計算だ』

とある。

当ブログでの供給力の推移でみてきているところでは、新聞記事と時期を一致させるならば、11月以降の供給力のところの、約620万キロワット。

ただ、他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)があるので、「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、緊急時の供給力は最大で約640万キロワットになる


新聞記事(621万キロワット)と比べ、約20万キロワット分、当ブログの供給の推移が過大になっている。その差が生じる可能性があるとするならば、「他企業による自家発電50万キロワット」の部分だろうか?つまり、他企業の自家発電部分の供給が減っている?

この「他企業による自家発電50万キロワット」も昨日の記事で書いたように、その主流が、独立系発電事業者(IPP)であるならば、引き続き供給は続くはず。なぜなら、電力供給ビジネスだから。

「日本卸電力取引所が北海道エリアでの電力のスポット(随時契約)市場の取引を今日から再開すると発表した」と今日新聞報道があったので、今後は、卸電力からの供給という形からも。

また、新聞記事では『安定供給はなおも綱渡りの状態が続く』とあるが、この約640万キロワット(新聞記事で約621万キロワット)には、まだ、水力発電の潜在供給力約55万キロワットや太陽光発電や風力発電(合計160万キロワット以上)は入れていない。

なので、綱渡りの綱は、随分太くなってきた

〇これまでの記事

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2018年09月25日

新日鉄住金、日本製紙は独立系発電業者(IPP)らしい。IPPとは?北電の供給力はこれからどうなるか?(9)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

昨日から引き続き、他企業の自家発電についてみていく。
今回は、下記記事の、新日鉄住金室蘭製鉄所と日本製紙について。

(転載開始)

電力供給、自家発電が支え、道内の工場が50万キロワット、北電の緊急要請で提供。
2018/09/14  日本経済新聞 地方経済面

自家発電設備を持つ北海道内の工場が、全道の電力供給を支えている。
北海道電力によると現状の電力供給力353万キロワットのうち、中規模の火力発電所に匹敵する計50万キロワット分を他企業の自家発が提供。
工場の中には生産を止めて電力供給に専念しているところもある。経済活動の正常化には電力供給の安定が不可欠で、北電は供給力の上積みを急ぐ。
 北電は自家発電を持つ道内大型工場と個別に交渉、電力の購入契約を結んでいる。
通常、各企業は発電した電気をまず自社で消費し、余剰分を北電に売電している。
現在は節電策を併用して売電量を増やしてもらったり、工場が稼働していなくても自家発電だけは動かしてもらったりする緊急措置をとっている。
 
経済産業省などによると、王子ホールディングスや日本製紙、新日鉄住金、JXTGホールディングスなどが北電の緊急要請に応じて、道内拠点に設置した自家発電の電力を提供している。

(中略)

 日本製紙も苫小牧市と白老町の道内主力工場が操業を再開した。
釧路市の工場では地震翌日の7日にいち早く同社最大級の8万キロワットの火力発電設備が再稼働。北電へ電力を供給する。
北電への電力供給と並行し自社工場の稼働再開という綱渡りに追われている。

(中略)

 新日鉄住金室蘭製鉄所(室蘭市)は33万キロワットの自家発電能力を持ち、使用電力の大半を自前で賄う。
平時から北電に売電しているが、苫東厚真の停止を受け10日までに発電量を増やした。
自家発電の燃料は製鉄過程で発生するガスのほか、重油や石炭を組み合わせて用いる。いずれも海上輸送で調達、地震による影響は軽微という。
 
(転載終了)

まずは、日本製紙について。
日本製紙グループHP(https://www.nipponpapergroup.com/news/year/2018/news180907004219.htm)から転載する。

(転載開始)

釧路工場 電力卸売供給(IPP)発電設備を再稼働
道内に80MWの電力を供給開始

2018年09月07日
日本製紙株式会社
日本製紙株式会社は、本日、釧路工場(北海道釧路市)の電力卸売供給(IPP)のための発電設備を再稼働し、
北海道電力株式会社に供給を開始しました。
当社釧路工場のIPP発電設備は、道東地域における初めての事業用火力発電所として釧路工場の遊休地に建設し、2004年2月に稼働しました。(契約電力は80,000キロワット)
IPP発電設備は本年8月下旬から定期点検を行っており、9月6日朝に再稼働する予定でしたが、同日未明に発生した北海道胆振東部地震によりその作業が中断されていました。
しかし、道内の電力不足に早急に対応するため、北海道電力からの要請に基づき復旧作業を再開し、本日19時より送電を開始しました。
なお、IPP発電設備の再稼働に先立ち、本日午後より、北海道工場旭川事業所から北海道電力に対する電力供給を開始しています。
長年培ってきた発電技術を生かし、道内の他工場においても自家発電設備を活用し、社会の基盤を支えるための電力安定供給に貢献してまいります。

(転載終了)
HPをみると、8万キロワットの発電出力のIPP発電設備(事業用火力発電所)が2004年2月から稼働していた。
たまたま、定期点検中で止まっていた設備を地震発生当日に再稼働する予定だったようだ。
7日から再稼働しているとのこと。他に旭川事業所からも電力供給をしていた模様。

次に、新日鉄住金。
新日鐵住金HP(http://www.nssmc.com/news/20130128_100.html)から転載する。

(転載開始)

新日鐵住金室蘭製鉄所
<新設自家発電設備の概要>
・発電出力:125,000kw
・試運転開始(送電開始):2012年12月20日(2013年1月7日よりフル稼働)
・営業運転:2013年4月

室蘭製鉄所では、節電対策や既設発電設備(自家発電設備、卸電力発電設備)の最大活用に加え、
新設の自家発電設備の試運転開始時期の前倒し、出力の拡大など試運転内容の見直しにより、
試運転時に発生する電力を最大限活用して北海道電力鞄aへの電力供給を拡大しています。

(転載終了)

今回の地震関連の記載という訳ではないが、12万5千キロワットの発電出力の自家発電設備が2013年4月から稼働している。
HP記載の中で、「既設発電設備(自家発電設備、卸電力発電設備)」とある。

ここで、気になるのは、「卸電力発電設備
先ほどの、日本製紙のHPでは、「電力卸売供給(IPP)のための発電設備」とあった。

ここで、IPPとは何か?
IPP(IPP=Independent Power Producer)は独立系発電事業者
独立系発電事業者は、発電だけを行って電力会社に卸売り販売をする独立系の事業者のこと。
他に「卸供給事業者」とも呼ばれている。
1995年の電気事業法改正で卸電力市場が自由化され、新たに認められるようになった。電力の卸供給を行う発電事業者を指す。
発電事業者が一般電気事業者の実施する卸電力入札に参加できるようになった。
一方、電力を大規模な商業施設や工場などに直接供給する事業者は特定規模電気事業者(PPS=Power Producer and Supplier)という。
卸供給とは、一般電気事業者に対し一定規模・一定期間以上の契約により電気の卸売りを行う行為。
卸供給は電源の種別を問わないため、再生可能エネルギー発電や分散型電源を主たる供給力とする場合も含む。
というもの。

石油を精油する企業や製鉄所を持っている企業が、工場の排熱を利用し発電を行ったり、
自社にある発電施設の有効活用という目的で独立系発電事業者に参入したりするケースが多いよう。
電力を売る側(IPP)にしてみたら、製造の過程で生じたこれまで廃棄されていたようなエネルギーが有効に活用される。エネルギーの有効活用だ。
電力会社からしてみたら、自前で発電所をつくるコストを削減できる。
つまり発電を外注できるということともいえそう。

自家発電を超える設備を保有し、エネルギー供給の役割の一部を担う存在であるといえる。

新聞では触れていなかったが、どうやら、日本製紙にしても、新日鉄住金にしても、平時から電力の卸供給をする事業者らしい。ということが分かった。

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2018年09月24日

なんと!ダムによる自家発電もあった?北電の供給力はこれからどうなるか?(8)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワットの内訳について見ている。
ちなみに内訳は下記

火力発電所 172万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所1号機 20万キロワット
他企業の自家発電 50万キロワット
本州からの供給 40万キロワット
(北本連系設備)

これまで、北電の設備の中で火力発電所、水力発電についてみてきた。
今回は他企業の自家発電についてみてみる。
他企業の自家発電は、50万キロワット。
他企業の自家発電についての新聞記事を下記で見てみる。

(転載開始)

電力供給、自家発電が支え、道内の工場が50万キロワット、北電の緊急要請で提供。
2018/09/14  日本経済新聞 地方経済面

自家発電設備を持つ北海道内の工場が、全道の電力供給を支えている。
北海道電力によると現状の電力供給力353万キロワットのうち、中規模の火力発電所に匹敵する計50万キロワット分を他企業の自家発が提供。
工場の中には生産を止めて電力供給に専念しているところもある。経済活動の正常化には電力供給の安定が不可欠で、北電は供給力の上積みを急ぐ。
 北電は自家発電を持つ道内大型工場と個別に交渉、電力の購入契約を結んでいる。
通常、各企業は発電した電気をまず自社で消費し、余剰分を北電に売電している。
現在は節電策を併用して売電量を増やしてもらったり、工場が稼働していなくても自家発電だけは動かしてもらったりする緊急措置をとっている。
 
経済産業省などによると、王子ホールディングスや日本製紙、新日鉄住金、JXTGホールディングスなどが北電の緊急要請に応じて、道内拠点に設置した自家発電の電力を提供している。

 王子HDは苫小牧市、釧路市、江別市の各工場で自家発電設備を稼働。北電向けの供給を優先する形で、操業を再開させている。
江別市の工場は2016年に稼働した出力2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所だが、自家発で使う燃料の中心は重油だ。
「現在は備蓄した分で対応しているが、節電が長引くようだと新たな調達が必要になる」(王子HD)とコスト増への懸念が募る。

 日本製紙も苫小牧市と白老町の道内主力工場が操業を再開した。
釧路市の工場では地震翌日の7日にいち早く同社最大級の8万キロワットの火力発電設備が再稼働。北電へ電力を供給する。
北電への電力供給と並行し自社工場の稼働再開という綱渡りに追われている。

 JXTGエネルギー室蘭製造所(室蘭市)は9万9千キロワットの発電能力を備えており、自社設備に回すのは半分ほど。
製品製造と直接関係ない付属設備を止めたり施設を休館したりして2割を超す節電努力を重ね、北電に提供する4万キロワット分を確保している。
自家発の燃料は石油精製の過程で残るアスファルトで、グループ会社から海上輸送で調達している。

 新日鉄住金室蘭製鉄所(室蘭市)は33万キロワットの自家発電能力を持ち、使用電力の大半を自前で賄う。
平時から北電に売電しているが、苫東厚真の停止を受け10日までに発電量を増やした。
自家発電の燃料は製鉄過程で発生するガスのほか、重油や石炭を組み合わせて用いる。いずれも海上輸送で調達、地震による影響は軽微という。
 
(転載終了)

企業の自家発電が、今回発生した、ブラックアウトからの復旧に貢献していたとの新聞記事。

王子HDでは、2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所。
日本製紙では、8万キロワットの火力発電設備。
JXTGエネルギー室蘭製造所では、9万9千キロワットの発電能力(石油精製の過程で残るアスファルトが燃料)。
新日鉄住金室蘭製鉄所では、33万キロワットの自家発電能力(製鉄過程で発生するガスのほか、重油や石炭が燃料)。
この自家発電について、少し調べてみようと思う。

まずは、記事にある、王子HDからだ。
HPでは、今回の北電への電力融通についての記載があった。
王子ホールディングスHP(https://www.ojiholdings.co.jp/

(転載開始)

北海道電力株式会社への電力融通を、以下の拠点より9月7日から継続的に行っております。
王子マテリア(株)釧路工場、王子グリーンエナジー江別(株)、王子製紙(株)苫小牧工場

(転載終了)

新聞記事によると、江別市の工場は2016年に稼働した出力2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所とのこと。

他の工場は、どのような発電所か。

と思い、検索してみると、どうやら、王子製紙はダムを含む水力発電施設を有している。
千歳川に千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)があるようだ。

苫小牧工場による電力融通はこの設備からだろうか?
もしかして、今回供給したのは、このダムからなのだろうか?

それにしても、北海道では、王子製紙が、ダムを持っているのには、びっくりした。

さすが、北海道だけあって、スケールが違う。

新聞記事にある、他の新日鉄住金室蘭製鉄所と日本製紙は、次回記事にて。

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2018年09月23日

水力発電所の潜在供給力がすごい。北電の供給力はこれからどうなるか?(7)



こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワットの内訳に再び戻る。
これまで、北電の設備の中で火力発電所についてみてきた。
今回は水力発電所についてみてみる。

転載内の内訳をみてみると
水力発電所 70万キロワット
13日時点の供給力353万キロワットの内、水力発電所は70万キロワットということだった。
一方、北電のHPによると、水力発電所設備は下記内容。

ダム式(593120kW)
発電所名 水系・湖沼名 出力(kW)運転開始日
新忠別   石狩川    10,000 2006年10月
野花南   石狩川    30,000 1971年8月
芦別    石狩川    10,000 1953年2月
朱鞠内   石狩川     1,120 2013年3月
小樽内   石狩川    7,000 1989年6月
十勝    十勝川    40,000 1985年5月
新冠    新冠川    200,000 1974年8月
下新冠   新冠川    20,000 1969年9月
東の沢   静内川    21,000 1987年2月
高見    静内川    200,000 1983年7月
静内    静内川    46,700 1966年11月
双川    静内川     7,300 1979年9月

ダム水路式(499090kW)
発電所名 水系・湖沼名 出力(kW)運転開始日
雨竜    石狩川    51,000 1943年8月
大雪    石狩川    20,000 1975年6月
層雲峡   石狩川    25,400 1954年10月
上川    石狩川    12,000 1929年12月
金山    石狩川    25,000 1967年7月
滝里    石狩川    57,000 1999年7月
瀬戸瀬   湧別川    25,000 1980年4月
湧別川   湧別川      690 1924年2月
豊平峡   石狩川    51,900 1972年6月
砥山    石狩川    10,200 1972年5月
藻岩    石狩川    12,600 1936年9月
富村    十勝川    41,300 1978年8月
新岩松   十勝川    16,000 2016年1月
奥沙流   沙流川    15,800 1994年4月
右左府   沙流川    25,000 1961年8月
岩知志   沙流川    14,300 1958年7月
奥新冠  新冠川・沙流川 44,000 1963年8月
岩清水   新冠川    15,000 1959年8月
春別   静内川・新冠川 28,500 1963年10月
相沼内   相沼内川    2,000 1930年12月
磯谷川第一 磯谷川・常路川 2,400 1924年6月
ピリカ   後志利別川   4,000 1991年5月

水路式(157945kW)
発電所名 水系・湖沼名 出力(kW)運転開始日
真勳別   石狩川    18,000 1941年4月
安足間   石狩川    11,500 1927年1月
愛別    石狩川     5,600 1925年2月
江卸    石狩川    13,800 1945年8月
忠別川   石狩川     3,900 1913年2月
志比内   石狩川     1,600 1923年1月
鴛泊   ノドットマリ川   170 1958年5月
清川   ヤムナイ沢川    75 1959年12月
ユコマンベツ 石狩川     710 2014年6月
定山渓   石狩川    1,570 1909年2月
寒別    尻別川    1,900 1924年12月
比羅夫   尻別川    12,000 1940年11月
昆布    尻別川    9,000 1938年12月
蘭越    尻別川    5,700 1951年10月
然別第一  然別湖    13,500 1953年6月
然別第二 然別湖・十勝川 7,100 1953年8月
上岩松 1号 十勝川    20,000 1956年8月
  2号 然別湖・十勝川 10,400 1953年8月
日高    沙流川    10,000 1998年4月
磯谷川第二 磯谷川・常路川 1,250 1929年7月
七飯  折戸川・尾白内川 10,000 1965年2月
ホヤ石川  ホヤ石川    170 1961年3月

これら水力発電設備の出力を合計すると1250155kW。
約125万キロワットとなる。

13日時点の供給力353万キロワットの内、水力発電所は70万キロワットということだった。
そのため、北電所有の水力発電設備には約55万キロワットの供給余力があることになる。
水力発電設備が約125万キロワットあるのに、13日時点で70万キロワットとしているのには、水力発電設備ならではの特性があるのかもしれないが、一応、潜在供給力として、約55万キロワットとしておく

それにしても、水力発電所の潜在供給力がすごい。
約55万キロワットといえば、苫東厚真2号機(60万キロワット)に匹敵する規模。
潜在供給力がどんどん膨らんでいく。

これを考慮して、供給力の推移を下記に修正する。

『9月13日の供給力は、約350万キロワット(新聞では、353万キロワット)。

9月14日の供給力は、約370万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、約405万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、約465万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。
他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。これらの潜在供給力合計は約110万キロワット

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2018年09月22日

火力発電所の老朽化が心配という声について。北電の供給力はこれからどうなるか?(6)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。
これまで北電の供給力の推移を日経新聞記事と北電HP情報のみで見てきています。

現時点での推移が、下記です。

『9月13日の供給力は、約350万キロワット(新聞では、353万キロワット)。

9月14日の供給力は、約370万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、約405万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、約465万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワットが潜在供給力として存在する』

2018年1月の最大需要は約525万キロワット。
来年1月の需要が前年並みで、また、苫東厚真火力発電所の復旧が順調に推移すれば、火力、水力、本州からの供給、他企業自家発電からの供給のみで、今年11月以降で、実際には約640万キロワット(約620万キロワットに北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差20万キロワットを加える)あるので、今年の冬はクリアできそう。
それ以降2月には約680万キロワット、3月には約675万キロワットの供給力がある。
これだけの供給力があるにもかかわらず、心配の声があがっている。


(転載開始:関連部分のみ転載)

このNEWS―北海道、綱渡りの電力復旧、観光や農業に爪痕深く(THISWEEKREVIEW)
2018/09/22  日本経済新聞 朝刊

 地震でブラックアウトに陥った北海道。国や北海道電力が最初にやるべきことは電力の供給量を積み増し、停電を解消することだった。
地震前の最大ピーク需要は383万キロワット。地震前より1割の需要削減を要請する一方、動かしていなかった古い発電所を稼働させたり、
企業が持つ自家発電所を電力系統に接続したりして供給力を確保した。
 それでも地震前並みの安定供給を取り戻すには苫東厚真発電所の再稼働が必要だった。9月末以降としていた1号機は損傷が想定より小さく、19日に再稼働を前倒しできた。
 とはいえ、他の発電所にもリスクがある。多くは稼働から40年以上が経過する老朽設備だ。火力発電所の耐用年数は一般的に運転開始から40年とされる。
稼働からちょうど40年の音別発電所2号機(釧路市、7万4千キロワット)は11日、ガスタービンの異常振動により緊急停止。
老朽火力のトラブル次第では再び電力需給が逼迫する可能性もあり、北海道電の藤井裕副社長は「再度の節電要請を検討する可能性もある」と話す。

(転載終了)

老朽火力発電所が多いから、心配という声。

北電の火力発電所の施設をみると、

火力発電所

発電所名 出力(kW)9.13日稼働状況  運転開始年月 40年超え
砂川3号機  125,000  〇               1977年6月  41年 ◎
  4号機  125,000  〇               1982年5月 36年
奈井江1号機 175,000  〇(2019.3休止) 1968年5月  50年 ◎
   2号機 175,000  〇(2019.3休止) 1970年2月  48年 ◎
苫小牧1号機 250,000  右矢印111月から稼働   1973年11月 45年 ◎
伊達1号機  350,000  〇                 1978年11月 40年 ◎
  2号機  350,000  〇               1980年3月  38年
苫東厚真1号機 350,000 右矢印119日から稼働中1980年10月 38年
    2号機 600,000 右矢印19月末稼働予定 1985年10月 33年
    4号機 700,000 右矢印1地震により停止 2002年6月 16年
知内1号機  350,000  〇                     1983年12月 35年
  2号機  350,000  右矢印111月から稼働 1998年9月 20年

音別       148,000  右矢印111日の時点で停止 1978年5月 40年 ◎ 

〇は13日時点で稼働していたであろう発電所と推測できる。
◎は40年超えの火力発電所。

確かに、40年を超えた火力発電所は多い。

現在稼働していると予想される火力発電所は8か所。13日から稼働中〇印の7か所(砂川3、4号機、奈井江1、2号機、伊達1、2号機、知内1号機)に19日から再稼働した苫東厚真1号機を加えて。
その内、40年を超えているのは、4か所。(砂川3号機、奈井江1、2号機、伊達1号機)

稼働中の火力発電所の半分だ。出力でいうと稼働中の200万キロワットの内、82万5千キロワットが40年超えの発電所供給分。

現時点での北電の供給力(9月19日以降の供給力)は、約405万キロワットに北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差20万キロワットを加えた約425万キロワット。

この供給力には太陽光発電や風力発電は入っていない。

仮に火力発電の老朽化が原因で、40年超えの火力発電4か所が全て同時に停止したとして、失われるのは82万5千キロワット。

(砂川3号機12万5千、奈井江1、2号機35万、伊達1号機35万)

この結果、供給力は、約425万キロワットから342万5千キロワットに下がる。この供給力で大丈夫なのか?

2017年9月の最大需要時間帯は27日(水)の17〜18時で約381万キロワット。供給力が不足することになる。
そこで、1割節電するならば約343万キロワットになり、なんとかぎりぎりだ。
記事で、北海道電の藤井裕副社長は「再度の節電要請を検討する可能性もある」としているのは、このことを懸念してのことだろう。

ただ、前提が、40年超えの火力発電が4か所全て同時に停止するという発生可能性の高くない状況を想定していること。

この供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないこと。

さらに、来週から、苫東厚真2号機が稼働予定の報道もあるので、60万キロワットが加わること。

を考慮すれば、必要以上に心配しなくても大丈夫では?再びブラックアウトが発生するということがなければ・・・。

そもそも、火力発電の老朽化は、ブラックアウト以前と変化があるわけではなく、北電は、もともと、そういった火力発電設備だったのだから。
苫東厚真発電所の復旧により元に戻っていくだけだ。

2019年2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設予定なので、火力発電というカテゴリーの中でも、新旧交代は、進んでいく。

また、新聞記事では、『稼働からちょうど40年の音別発電所2号機(釧路市、7万4千キロワット)は11日、ガスタービンの異常振動により緊急停止。

老朽火力のトラブル次第では再び電力需給が逼迫する可能性もあり、』

とあるが、そもそも現在、音別発電所は稼働していないと思われるので、この発電所が原因で今より電力需給が逼迫する可能性は全くない。

老朽火力問題は苫東厚真発電所の復旧と石狩湾新港発電所新規稼働によって解消されるはず。

〇これまでの記事

〇情報サイト

2018年09月21日

北電の供給力はこれからどうなるか?(5)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

昨日の記事の中において発生した、検証すべき課題。
それは奈井江発電所は、現在稼働中かどうかだ。
供給の推移の始点である9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワット。
その内訳として火力発電所が172万キロワット。
その中に奈井江発電所が入っているかどうか。

すでに供給力に入っていれば、2019年3月以降は、休止するため、供給力から減らす必要があり(ただ、廃止でなく、休止のため同時に潜在供給力にもなる)、
入っていなければ、潜在供給力となる。昨日時点では、不明のため保留としていた。

ここで、今おこなっている、供給力推移の始点となる日経記事についても下記で振り返っておく。

(転載開始)

北海道電力の電力供給力(13日時点)    
火力発電所 172万キロワット   
水力発電所 70万  13日京極20万キロワット 
他企業の自家発電 50万   
本州からの供給 40万   
北海道ガスのLNG火力発電所 7.5万   
合 計 約350万   
+(今後稼働)    
京極揚水発電所2号機(14日)   20万キロワット    
苫東厚真火力発電所1号機(9月末以降) 35万 
同2号機(10月中旬以降)   60万 
同4号機(11月以降)   70万 
計165万キロワット
太陽光発電や風力発電は11日から順次接続しているが、天候で出力が変動するため、固定的な供給力としては組み入れていない。
  
(転載終了)

この新聞記事では、9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワットと別に記載がある。
転載内の内訳をみてみる。

火力発電所 172万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所1号機 20万キロワット
他企業の自家発電 50万キロワット
本州からの供給 40万キロワット
(北本連系設備)
ここまでで352万キロワットとなり、353万キロワットとほぼ同数値となる。

問題は、北海道ガスのLNG火力発電所7.5万は、火力発電所に入るのか、それとも入らないのか?

北海道ガスのLNG火力発電所7.5万を加えてしまうと足し算が合わない。新聞記事の合計が約350万となっているが、約360万となってしまう。
この北海道ガスのLNG火力発電所7.5万が352万キロワットに追加して入るならば、約360万キロワットとなる。
一方、北海道ガスのLNG火力発電所7.5万が火力発電所の内訳(172万キロワット)内に入っているならば約350万キロワットとなる。
どちらか分からなかったので、これまで、幅をもたせ、9月13日の供給力は、350〜360万キロワットということにしていた。

検証のポイントとなるのは、火力発電所172万キロワットの中に奈井江発電所が含まれていたかどうか。
そしてもう1つ。北海道ガスのLNG火力発電所7.5万が火力発電所の内訳である172万キロワットの中に含まれるのかどうか。172万キロワットに含まれるならば、始点での供給力は約350万キロワット。含まれないならば約360万キロワットということ。

それでは、奈井江発電が13日時点で稼働していたか検証をはじめる。

13日時点での火力発電は172万キロワット。
北電のHPから火力発電所の施設をみると、

〇火力発電所

発電所名 出力(kW)使用燃料 運転開始年月

砂川3号機  125,000   石炭   1977年6月
  4号機  125,000       1982年5月
奈井江1号機 175,000   石炭   1968年5月
   2号機 175,000       1970年2月
苫小牧1号機 250,000 重原油・天然ガス 1973年11月
伊達1号機  350,000   重油  1978年11月
  2号機  350,000       1980年3月
苫東厚真1号機 350,000  石炭  1980年10月
    2号機 600,000      1985年10月
    4号機 700,000      2002年6月
知内1号機  350,000   重油   1983年12月
  2号機  350,000       1998年9月

〇ガスタービン発電所

発電所名 出力(kW)使用燃料 運転開始年月

音別       148,000   軽油       1978年5月

他に離島の火力発電所があるが、ここでは除く。
これらが北電の火力発電所の設備。

この中で、13日時点でどの火力発電所が稼働していなかったのか1つづつみていく。

砂川3号機  125,000   
  4号機  125,000   
奈井江1号機 175,000   
   2号機 175,000   
苫小牧1号機 250,000  右矢印111月から稼働
伊達1号機  350,000  
  2号機  350,000   
苫東厚真1号機 350,000 右矢印1地震により停止
    2号機 600,000 右矢印1地震により停止
    4号機 700,000 右矢印1地震により停止 
知内1号機  350,000  
  2号機  350,000  右矢印111月から稼働 

音別       148,000  右矢印111日の時点で停止

13日時点で稼働していなかったであろう火力発電所を除いた。

次に、稼働していたであろう火力発電所を合計すると165万キロワット

砂川3号機  125,000  〇 
  4号機  125,000  〇 
奈井江1号機 175,000  〇 
   2号機 175,000  〇 
苫小牧1号機 250,000  右矢印111月から稼働
伊達1号機  350,000  〇
  2号機  350,000  〇 
苫東厚真1号機 350,000 右矢印1地震により停止
    2号機 600,000 右矢印1地震により停止
    4号機 700,000 右矢印1地震により停止 
知内1号機  350,000  〇
  2号機  350,000  右矢印111月から稼働 

音別       148,000  右矢印111日の時点で停止

〇が13日時点で稼働していたであろう発電所と推測できる。

これは、13日時点の火力発電所、 計172万のうち165万となる。

7万キロワットが不足する。

ということは、おそらく、北海道ガスのLNG火力発電所 7.5万キロワットが172万キロワットに含まれているということだろう。

火力発電所172万キロワットに含まれていたので、13日時点の供給力は約350万キロワットと推測される。(350〜360キロワットから修正。約352万だが、見やすさを重視しておくために約350にしておく)

火力発電所172万キロワットが動いていたということは、当然、〇印の奈井江発電所も動いていたことになる。

つまり、現在も奈井江発電所は動いているということだろう。
(これらは、あくまで、推測ではあるが)

これらにより、以下に修正する。

『9月13日の供給力は、約350万キロワット(新聞記事では、353万キロワット)。

9月14日の供給力は、約370万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、約405万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、約465万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワットが潜在供給力として存在する』


〇これまでの記事

〇情報サイト

2018年09月20日

北電の供給力はこれからどうなるか?(4)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

地震に伴う全道への「需要減1割に向けたできる限りの節電要請」は解除されました。
引き続き北電の供給力についてみていきます。
年内の北電の供給力の推移が下記。

『9月14日の供給力は、370〜380万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、405〜415万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、465〜475万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、620〜630万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)が潜在供給力として存在する』


さらに来年2019年1月以降の供給力の推移についても見てみます。
(間違っていたり、不足があったりするかもしれませんが、ご容赦ください)

まずは供給増要因。

2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設。
3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張。

続いて供給減要因。

2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止。
なので、昨日記事で、音別発電所2号機7万4千キロワットも潜在的な供給力としていたが、これは2019年2月までといえる。

3月に奈井江発電所35万キロワットが休止。(廃止ではないよう)

これらを供給力の推移に追加すると下記となる。

ただ、奈井江発電所は、現在稼働中かどうかがわからない。

供給の推移の始点である9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワット。その内訳として火力発電所が172万キロワットだった。

その中に奈井江発電所が入っているかどうか。すでに供給力に入っていれば、3月以降供給力から減らす必要があり(ただ、廃止でなく、休止のため同時に潜在供給力にもなる)、入ってなければ、現時点から潜在供給力となる。そのため、現時点では、不明のため保留としておきます。後ほど検証してみます。

(今後の供給力の推移:9月13日始点、9月20日現在)
『9月14日の供給力は、370〜380万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月19日の供給力は、405〜415万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、465〜475万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、620〜630万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機(70万キロワット)、知内発電所2号機(35万キロワット)と苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660〜670万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約690〜700万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)だが、供給力推移の始点である172万キロワットの中に含まれているか不明のため供給力への反映は保留。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、また始点に含まれていなければ現時点において、奈井江発電所(休止)35万キロワットが潜在供給力として存在する(仮)』

2018年1月の最大需要は約525万キロワット順調に復旧、新設備稼働すれば、ここ数年同様、火力、水力、本州からの供給、他企業自家発電からの供給のみで、今年の冬はクリアできそう。むしろ余裕ができる?

〇これまでの記事

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