こんにちは、エスカルジュニア(夫)です。
「カーボン・ニュートラル」採用の基準4つのうち、
1つめは、『「真(本気)のカーボン・ニュートラル」>「偽(なんちゃって)のカーボン・ニュートラル」』
2つめは、『「カーボン・ニュートラル生活」より「セミリタイア生活の持続性」を優先させる』
3つめは、『「カーボン・ニュートラル生活」より「健康・安全・QOL」を優先させる』
今回は、4つめ。
『我が家か日本か世界か』
これを採用の基準にしようとするにあたり、例を2例あげてみます。
まず、1例目。
再び、『再エネ100%の電力プラン』+『オール電化』⇒『カーボン・ニュートラル生活』を例にしてみます。
1、電気を再エネ100%の電力プランに変更することで、電気(40.2%)を削減できる。『カーボン・ニュートラル生活』まであと、約60%。
2、再エネ100%の電力プランに変更後、コンロをガスからIHに変更すると都市ガス(16.3%)を削減できる。『カーボン・ニュートラル生活』まであと、43.5%。
3、再エネ100%の電力プランに変更後、灯油ファンヒーター、ボイラーを電気ストーブ、電気温水器に変更すると灯油(40.6%)を削減できる。『カーボン・ニュートラル生活』まであと、水道の3%。
上記ルートのカーボン・ニュートラル生活を我が家が実現する場合、エネルギーを『オール電化』、つまり電力に集中することになります。
我が家ベースで見た場合には、電力集中により、排出量ゼロが実現できたとしても、日本全体ベースで見た場合の排出量としては、どうなんだろう?
よく耳にするのが、「損失率(送電ロス率)」
発電所で発電された電気が需要家に供給されるまでの間に失われる電力量(損失量)を算定する比率が「損失率」
この「損失率」、北電では、低圧で供給する場合は7.6%。
発電時のCO2排出量と使用時のCO2排出量が違うということになる。
また、石油、太陽光、風力といった発電方法によって発電効率も違う。
なので、電力、ガス、灯油といった種別ごとの効率までをも反映させると、違った選択の必要性が生じるかも・・・。
日本全体のCO2排出量として考えたときに、灯油、都市ガスの方が電気よりも良いなら、ミックスした方がいいのかもしれない。
続いて2例目。
オール電化プランでなく、薪ストーブ、木質チップボイラーのプランで、カーボン・ニュートラル生活を我が家が実現する場合、マンションから戸建へ転居する必要が生じることに。
そうなると、電気、ガス、灯油、水道といった「直接排出」以外の「間接排出」まで考慮する必要がでてくる。
たとえば、
・引っ越し時に引っ越し業者の排出するCO2、製品購入時のCO2等の間接的排出が発生。
壊れていない「灯油ファンヒーター」「灯油ボイラー」を廃棄して、新たに、「薪ストーブ」「木質チップボイラー」購入により、製品ライフサイクル上の二酸化炭素を余計に増やしてしまうことになる。
・生活開始後、宅配などの間接的排出が今よりも増えてしまう(おそらく集合住宅より非効率)。
・利便性の低い場所への引っ越しになった場合、移動手段が、徒歩から他の交通に変わることによる間接的排出が発生。
我が家の、「直接排出」に限定したカーボン・ニュートラル生活は達成できるが、日本、世界の、CO2排出量は増える結果となるかもしれない。
「直接排出」は減るものの、「間接排出」は増えるため、その比較をしていく必要がある。
その測定、比較は難しいですが・・・。
1例目も我が家の排出量をみるだけではダメで、本気の地球温暖化対策としてのカーボン・ニュートラルは、日本、世界について考えなければ意味がない。
これは、つまり、カーボン・ニュートラル生活は、「直接排出」だけではダメで、「間接排出」も含めてカーボンニューラル生活を実現しなければいけないということ。
『我が家か日本か世界か』を採用の基準にしようとするということは、「間接排出」についてもみていかなければいけないということ。
なので、4つめの採用基準として、『我が家か日本か世界か(間接排出も含む)』を設けます。
「直接排出」のカーボン・ニュートラル生活は、「(狭義の)カーボン・ニュートラル生活」
「直接排出」+「間接排出」のカーボン・ニュートラル生活は、「(広義の)カーボン・ニュートラル生活」
ただ、この「間接排出」を含めたカーボン・ニュートラル生活は、測定が困難、複雑かつ、流動的なので、知見を増やし、試行錯誤しながら、実現させていくことになります。
当面の間、「カーボン・ニュートラル生活」は、「(狭義の)カーボン・ニュートラル生活」を指して、進んでいきたいと思います。
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