2018年09月17日

北電の供給力はこれからどうなるか?(1)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

計画停電の可能性は、いまのところ後退した感じですね。
しかし、これから冬に向かっていくにつれ、電力の使用が増加し、再び、計画停電の話が浮上したりしないだろうか?
そんな不安もあるので、北海道の電力の状況について、調べて、レポートしていきたいと思います。
電気についての知識はない。電力会社とは無縁。
そのため、情報元は公表されている情報のみ。
その公表されている数字で客観的に組み立てたときに、電力は足りているのか?ということをみていく。

新聞や北電サイト、政府の発表等といった限られた情報(そもそも、その情報が正しいとは限らないが)を使って、北海道の電力の状況について調べていきます。

目的は、今後、起きるかもしれない、計画停電の回避です。
計画停電回避のためには、需要(道民電力消費量)を上回る供給があるかどうか。
なので、
最初に、「供給力が北電にどの位あるのか?」ということをとりあげ、
そして次に、「その供給力で需要(道民電力消費量)が足りるのか?」といった順序で進めていきたいと思います。

まず、現時点での北電の供給力がどの位なのか?
まず、下記の新聞記事を使ってみてみます。

(転載開始)

電力供給、自家発電が支え、道内の工場が50万キロワット、北電の緊急要請で提供。
2018/09/14  日本経済新聞 地方経済面

自家発電設備を持つ北海道内の工場が、全道の電力供給を支えている。
北海道電力によると現状の電力供給力353万キロワットのうち、中規模の火力発電所に匹敵する計50万キロワット分を他企業の自家発が提供。
工場の中には生産を止めて電力供給に専念しているところもある。経済活動の正常化には電力供給の安定が不可欠で、北電は供給力の上積みを急ぐ。

(中略)

北海道電力の電力供給力(13日時点)    
火力発電所 172万キロワット   
水力発電所 70万  13日京極20万キロワット 
他企業の自家発電 50万   
本州からの供給 40万   
北海道ガスのLNG火力発電所 7.5万   
合 計 約350万   
+(今後稼働)    
京極揚水発電所2号機(14日)   20万キロワット    
苫東厚真火力発電所1号機(9月末以降) 35万 
同2号機(10月中旬以降)   60万 
同4号機(11月以降)   70万 
計165万キロワット
太陽光発電や風力発電は11日から順次接続しているが、天候で出力が変動するため、固定的な供給力としては組み入れていない。  

(転載終了) 


この記事の主旨は、企業の自家発電が50万キロワットであることとその企業についての内容でした。その自家発電50万キロワットの中身については後ほど取り上げたいと思いますが、ここでは、電力供給量全体を把握するための資料に絞って、とりあげたいと思います。

この記事によると、9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワット

その内訳

火力発電所 172万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所1号機 20万キロワット
他企業の自家発電 50万キロワット
本州からの供給 40万キロワット
(北本連系設備)
ここまでで352万キロワットとなり、353万キロワットとほぼ同数値となる。
これに北海道ガスのLNG火力発電所 7.5万まで入るならば、約360万キロワットとなる。

記事では、北海道ガスのLNG火力発電所 7.5万までが入って約350万キロワットとなっている。

おおまかにいえば、
9月13日の供給力は、350〜360万キロワットということ。

9月14日の供給力は、370〜380万キロワットに。
これは、京極揚水発電所2号機20万キロワットの再稼働による。

9月末以降の供給力は、405〜415万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所1号機35万キロワットの再稼働(予定)による。

10月中旬以降の供給力は、465〜475万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、535〜545万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所4号機70万キロワットの再稼働(予定)による。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

ちなみに、今日9月17日時点での北電サイト「北海道エリアの需給状況」においてピーク時供給力が360万kWとなっており、おおむね記事に近い供給力となっている。

あくまで、苫東厚真火力発電所の復旧が前提ではありますが、今回は、記事をもとに年内の北電の供給力の推移をみてみました。

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