2018年09月24日

なんと!ダムによる自家発電もあった?北電の供給力はこれからどうなるか?(8)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

9月13日時点の北海道電力の電力供給力は353万キロワットの内訳について見ている。
ちなみに内訳は下記

火力発電所 172万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所1号機 20万キロワット
他企業の自家発電 50万キロワット
本州からの供給 40万キロワット
(北本連系設備)

これまで、北電の設備の中で火力発電所、水力発電についてみてきた。
今回は他企業の自家発電についてみてみる。
他企業の自家発電は、50万キロワット。
他企業の自家発電についての新聞記事を下記で見てみる。

(転載開始)

電力供給、自家発電が支え、道内の工場が50万キロワット、北電の緊急要請で提供。
2018/09/14  日本経済新聞 地方経済面

自家発電設備を持つ北海道内の工場が、全道の電力供給を支えている。
北海道電力によると現状の電力供給力353万キロワットのうち、中規模の火力発電所に匹敵する計50万キロワット分を他企業の自家発が提供。
工場の中には生産を止めて電力供給に専念しているところもある。経済活動の正常化には電力供給の安定が不可欠で、北電は供給力の上積みを急ぐ。
 北電は自家発電を持つ道内大型工場と個別に交渉、電力の購入契約を結んでいる。
通常、各企業は発電した電気をまず自社で消費し、余剰分を北電に売電している。
現在は節電策を併用して売電量を増やしてもらったり、工場が稼働していなくても自家発電だけは動かしてもらったりする緊急措置をとっている。
 
経済産業省などによると、王子ホールディングスや日本製紙、新日鉄住金、JXTGホールディングスなどが北電の緊急要請に応じて、道内拠点に設置した自家発電の電力を提供している。

 王子HDは苫小牧市、釧路市、江別市の各工場で自家発電設備を稼働。北電向けの供給を優先する形で、操業を再開させている。
江別市の工場は2016年に稼働した出力2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所だが、自家発で使う燃料の中心は重油だ。
「現在は備蓄した分で対応しているが、節電が長引くようだと新たな調達が必要になる」(王子HD)とコスト増への懸念が募る。

 日本製紙も苫小牧市と白老町の道内主力工場が操業を再開した。
釧路市の工場では地震翌日の7日にいち早く同社最大級の8万キロワットの火力発電設備が再稼働。北電へ電力を供給する。
北電への電力供給と並行し自社工場の稼働再開という綱渡りに追われている。

 JXTGエネルギー室蘭製造所(室蘭市)は9万9千キロワットの発電能力を備えており、自社設備に回すのは半分ほど。
製品製造と直接関係ない付属設備を止めたり施設を休館したりして2割を超す節電努力を重ね、北電に提供する4万キロワット分を確保している。
自家発の燃料は石油精製の過程で残るアスファルトで、グループ会社から海上輸送で調達している。

 新日鉄住金室蘭製鉄所(室蘭市)は33万キロワットの自家発電能力を持ち、使用電力の大半を自前で賄う。
平時から北電に売電しているが、苫東厚真の停止を受け10日までに発電量を増やした。
自家発電の燃料は製鉄過程で発生するガスのほか、重油や石炭を組み合わせて用いる。いずれも海上輸送で調達、地震による影響は軽微という。
 
(転載終了)

企業の自家発電が、今回発生した、ブラックアウトからの復旧に貢献していたとの新聞記事。

王子HDでは、2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所。
日本製紙では、8万キロワットの火力発電設備。
JXTGエネルギー室蘭製造所では、9万9千キロワットの発電能力(石油精製の過程で残るアスファルトが燃料)。
新日鉄住金室蘭製鉄所では、33万キロワットの自家発電能力(製鉄過程で発生するガスのほか、重油や石炭が燃料)。
この自家発電について、少し調べてみようと思う。

まずは、記事にある、王子HDからだ。
HPでは、今回の北電への電力融通についての記載があった。
王子ホールディングスHP(https://www.ojiholdings.co.jp/

(転載開始)

北海道電力株式会社への電力融通を、以下の拠点より9月7日から継続的に行っております。
王子マテリア(株)釧路工場、王子グリーンエナジー江別(株)、王子製紙(株)苫小牧工場

(転載終了)

新聞記事によると、江別市の工場は2016年に稼働した出力2万5千キロワットの木質系バイオマス発電所とのこと。

他の工場は、どのような発電所か。

と思い、検索してみると、どうやら、王子製紙はダムを含む水力発電施設を有している。
千歳川に千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)があるようだ。

苫小牧工場による電力融通はこの設備からだろうか?
もしかして、今回供給したのは、このダムからなのだろうか?

それにしても、北海道では、王子製紙が、ダムを持っているのには、びっくりした。

さすが、北海道だけあって、スケールが違う。

新聞記事にある、他の新日鉄住金室蘭製鉄所と日本製紙は、次回記事にて。

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