2018年09月29日

北海道「ふっこう割」が10月からスタートするが、電力の供給は大丈夫?北電の供給力はこれからどうなるか?(13)


こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

26日の新聞記事で、『安定供給はなおも綱渡りの状態が続く』とあり、北海道電は「(数値目標を定めない)無理のない範囲での節電」を早くも呼びかけている。としていた。
一方、電力需要が大きくなることが予想される「ふっこう割」を10月からスタートすると28日に発表。

電力の供給に不安はあるのか、それともないのか?

今後の北電の供給力の推移をまとめたのが、下記。

9月25日の供給力は、約510万キロワットに
これは、苫東厚真火力発電所4号機70万キロワット、知内発電所2号機35万キロワットの再稼働による。

10月中旬以降の供給力は、約570万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働(予定)による。

11月以降の供給力は、約620万キロワットに
これは、苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。

2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。

2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。

これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。

他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、
さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。潜在供給力合計は約110万キロワット』

冬の最大需要は1月。今年18年1月のピークは525万キロワット

苫東厚真火力発電所2号機、苫小牧発電所、苫小牧共同発電所の再稼働が順調に推移すれば、11月以降の供給力約620万キロワットに加え、北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)があるので、「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、緊急時の供給力は最大で約640万キロワット。不安はない。

仮に再稼働等に問題が発生し、現在の供給力のままだったとしたら?それでも、大丈夫かもしれない。

現在(9月25日以降)の供給力は約510万キロワットあり、これに北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)を加えると約530万キロワットとなる。

18年1月のピーク525万キロワットなので、供給内でおさまる。他にも供給力として太陽光発電や風力発電もある。

また、需要の側ではどうか?昨日の記事で、ブラックアウト後9月の最大電力需要をブラックアウト前の9月の最大需要と比べてみると需要が下がりぎみ。

こういった背景があるから、電力需要の増す可能性のある「ふっこう割」も10月からスタートできるのだろう

道民には、電力供給を少なく見せ、実際には、電力需要を上げたいということか?

ところで、北電設備での供給力を追いかけていくというこのブログでの道中で出くわしたのが、北電以外の企業による発電。

その1つが、新日鉄住金室蘭製鉄所や日本製紙釧路工場といった独立系発電業者(IPP)。

これまでは、北電の設備を中心に電気の供給力をみてきたが、今後は、その範囲を拡大し、北電以外の供給力、つまり、北海道の電気の供給力は一体どの位あるのだろうか?

といったことについて調べていこうと思う。

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