こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。
北電が今年の冬の電力需給の見通しを発表。
(転載開始)
北電、今冬の供給予備率16%超。
2018/10/25 日本経済新聞
2018/10/25 日本経済新聞
北海道電力は2018年度冬季の道内の電力需給見通しを発表した。
12〜3月で最も電力利用が多いときの需要規模は525万キロワットを見込む。
電力の需給逼迫度を示す供給予備率は、最も厳しくなる2月でも16・4%を確保できる見通しで、
定供給に最低限必要とされる3%を大きく上回る。
発電所が大規模停止した際の供給余力も試算。
苫東厚真火力発電所(厚真町)の全3基分に匹敵する154万キロワット(送電端ベース)の供給力が2月の厳冬期に一時失われても、3・3%の予備率を確保できるとした。
北海道と本州を結ぶ緊急送電線「北本連系設備」のフル稼働や企業の自家発電のたき増し協力などで供給を維持する。
12〜3月で最も電力利用が多いときの需要規模は525万キロワットを見込む。
電力の需給逼迫度を示す供給予備率は、最も厳しくなる2月でも16・4%を確保できる見通しで、
定供給に最低限必要とされる3%を大きく上回る。
発電所が大規模停止した際の供給余力も試算。
苫東厚真火力発電所(厚真町)の全3基分に匹敵する154万キロワット(送電端ベース)の供給力が2月の厳冬期に一時失われても、3・3%の予備率を確保できるとした。
北海道と本州を結ぶ緊急送電線「北本連系設備」のフル稼働や企業の自家発電のたき増し協力などで供給を維持する。
(転載終了)
北電の発表では、最大需要期でも
@供給予備率が16.4%あるので、今年の電力需給に全く不安はないということ。
➁苫東厚真発電所が全基一斉停止しても供給予備率最低ライン3%を超えるから大丈夫ということ。
早速、この2点について検証していきたい。
当ブログで、今後の北電の供給力の推移をまとめたのが、下記。
『10月中旬以降の供給力は、約570万キロワットに。
これは、苫東厚真火力発電所2号機60万キロワットの再稼働による。
・・・・現時点・・・・
11月以降の供給力は、約620万キロワットに。
これは、苫小牧発電所(25万キロワット)、苫小牧共同発電所(25万キロワット)再稼働(予定)による。
・・・・2018年内・・・・
2019年2月以降の供給力は、約660万キロワットに。
これは、2月に石狩湾新港発電所1号機56万9400キロワットが新設(予定)。2月に音別発電所14万8千キロワットが廃止(予定)。
2019年3月以降の供給力は、約655万キロワットに。
これは、3月に北本連系線が60万から90万キロワットへ30万キロワット拡張(予定)。3月に奈井江発電所35万キロワットが休止(予定)。
これらの供給力には太陽光発電や風力発電は入っていないので、その分は供給増要素。一方、本州からの供給(北本連系線)や他企業の自家発電は供給減の可能性もある。
他に北本連系線の最大供給力と上記積み上げ分の差(20万キロワット)、そして、2019年3月以降、奈井江発電所(休止)35万キロワット、
さらに水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在する。潜在供給力合計は約110万キロワット』
当ブログでの供給力の推移でみてきているところでは、年内の供給力は、約620万キロワット。
「北本連系設備」をフル稼働すると仮定すれば、最大で約640万キロワットになる。
まず@について見ていく。
北電の供給力を、北電発表に従い「供給予備力」から計算してみる。
供給予備力について。(北電HP)
北電によると、需要規模が525万キロワット、供給予備率が16.4%。それをもとに供給予備力を計算すると、86.1万キロワット。
供給力は525+86.1=611.1万キロワットということ。
これは、当ブログでの供給力の推移でみた、年内の北電供給力、約620万キロワットとほぼ一致。
なので、今年の冬の電力需給において、全く不安がないことが再確認できた。
次に➁について。
北電によれば、最大需要時(525万キロワット)に苫東厚真火力発電所全基(154万キロワット)停止状況でも3.3%の供給予備率確保できるということ。
需要規模が525万キロワット、供給予備率が3.3%なので、供給予備力は17.325万キロワット。
供給力は525+17.325=542.325万キロワットが確保できるということ。
しかし、これは、苫東厚真火力発電所(154万キロワット)が停止状況という想定において。
先ほどの@での供給力(611.1万キロワット)の状態から苫東厚真火力が全基停止したとして、154万キロワットをマイナスする。
611.1−154=457.1万キロワット。
この@での供給力の状態から、ただ苫東厚真火力が停止するという状況では、供給力不足となる。
その不足分はというと、542.325−457.1=85.225万キロワット
この不足分85.225万キロワットを補うために、北電では、
『北海道と本州を結ぶ緊急送電線「北本連系設備」のフル稼働や企業の自家発電のたき増し協力などで供給を維持する』としている。
当ブログでみているところでは、北本連系線の最大供給力と積み上げ分の差(20万キロワット)がまだ、この85.225万キロワットに含まれていないので、20万キロワットをマイナス。
残りの不足分は65.225万キロワット。この分が、「企業の自家発電のたき増し協力など」になるのだろう。
この65.225万キロワットは、当ブログで今回新たに見つけた「企業の自家発電」カテゴリーにおける供給余力といえる。
これは、北電以外の供給力、つまり、北海道の電気の供給力の一部といえる。
さらに、今回の検証で大きな発見があった。
それは、北海道で、最大の電力需要期の厳冬期においてさえ、苫東厚真火力発電所、石狩湾新港発電所、太陽光発電、風力発電等、そして泊原発が稼働していなくても電力の供給力に問題がないということだ。
供給力は充分にある。
もし、ブラックアウトが今後おきたとしても、供給力不足が原因という可能性は低いということだ。
〇これまでの記事
〇情報サイト
北電「北海道エリアの需給状況」
【〇北海道再生可能エネルギー100%を目指せの最新記事】
- 再び陸奥湾を震源に地震。日本では地震10..
- 昨日、むつ市の「中間貯蔵施設」など原子力..
- 首都圏の原子力による電力は、新潟県でつく..
- 【原発安い?】まだ未稼働の六ケ所村再処理..
- 『乾式キャスク』について。数十年間の便利..
- 原発が稼働している場所が、「最終処分場」..
- 今年の元日に発生した能登半島地震。もしも..
- 震災後、東日本では初となる女川原発2号機..
- 「再エネ賦課金」のように目に見える形で「..
- 5年前提案の『【電力】北海道再生可能エネ..
- 2024年9月までの節電目標の結果は?2..
- 2023年の節電目標の結果は?2020年..
- 東日本大震災から12年。もし、原発が、自..
- 2023年2月の電力使用量(電力使用量ベ..
- 2023年1月の電力使用量(電力使用量ベ..
- 2022年の節電目標の結果は?12月の電..
- 2022年11月の電力使用量は、2020..
- 2022年10月の電力使用量は、2020..
- 2022年9月の電力使用量は、2020年..
- 燃料費が上昇してきたからと、燃料費調整制..