2018年12月06日

北海道には、泊原発がなくても実は最大需要の2倍近い供給力があるのでは?北海道再生可能エネルギー100%を目指せ!(37)



こんにちは、セミリタイア夫婦(夫)です。

電力の産業での需要を調べていてとても面白い統計をみつけた。
下記の北海道の発電所の総出力についてだ。
これまで、みてきた北海道の供給力について検証ができそうだ。
供給面に逆戻りすることになるが、今後みていく需要面においても参考になりそうなので、
ここで取り上げることにする。

ちなみにこの統計は平成27年度末のものなので、現時点の総出力とやや異なる。

平成27年度末 事業用・自家用発電所の総出力
(事業用+自家発1,000kW以上)(単位:千kW)

(事業用)
水力 1,863
汽力3,900
ガスタービン148
内燃力166
火力計4,214
原子力2,070
風力0
太陽光1
地熱25
計8,173

(一般電気事業者)=北電
水力1,647
汽力3,900
ガスタービン148
内燃力166
火力計4,214
原子力2,070
風力0
太陽光1
地熱25
7,957

(卸電気事業者)=電源開発?
水力216
216

(自家用)
水力211
汽力2,005
ガスタービン99
内燃力172
火力計2,276
風力310
太陽光335
3,132

(計)
水力2,074
汽力 5,905
ガスタービン247
内燃力338
火力計6,490
原子力2,070
風力310
太陽光336
地熱25
11,305

そしてこれまで当ブログでみてきた、発電方法別、他企業の自家発電における企業別、エネルギー別の内訳が下記。

発電方法別の内訳は、
火力発電所 478.94万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所 40万キロワット
他企業の自家発電 115.225万キロワット
本州からの供給 60万キロワット
(北本連系設備)
合計約764.165万キロワットとなる。
(泊原発、太陽光発電、風力発電は入っていない。水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在。音別発電所廃止含まず。)』

他企業の自家発電 115.225万キロワットについて調査途中であるが、その内訳が下記。
企業別の内訳では、
王子HD:8.375万キロワット+千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)?万キロワット
日本製紙:8万キロワット+旭川、勇払、白老3事業所合計?万キロワット+(22年〜7.495万キロワット)
JXTGエネルギー:9.9万キロワット
新日鉄住金:33万キロワット
電源開発:21.627万キロワット(水力)
ほくでんエコエナジー(株):6.2585万キロワット(水力)
北海道:8.427万キロワット(水力)
北ガス:0.3万キロワット(実際には7.8万キロワット)
合計95.8875万キロワット+王子HD:千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)?万キロワット+日本製紙:旭川、勇払、白老3事業所合計?万キロワット
(別枠:太陽光、風力)
王子HD:0.125万キロワット(太陽光)
電源開発:8.995万キロワット(風力)
ほくでんエコエナジー(株):0.3万キロワット(太陽光)
日本製紙:(22年〜7.495万キロワット)(木質バイオマス)
合計9.42万キロワット+(22年〜7.495万キロワット)』

エネルギー別では、
火力:58.04万キロワット
水力:37.8475万キロワット+王子HD:千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)?万キロワット+日本製紙:旭川、勇払、白老3事業所合計?万キロワット
合計95.8875万キロワット+王子HD:千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)?万キロワット+日本製紙:旭川、勇払、白老3事業所合計?万キロワット
(別枠:太陽光、風力、バイオマス)
太陽光:0.425万キロワット
風力:8.995万キロワット
木質バイオマス:(22年〜7.495万キロワット)
合計9.42万キロワット+(22年〜7.495万キロワット)』
『「他企業の自家発電」の115.225万キロワットの内の、95.8875万キロワット+王子HD:千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)?万キロワット+日本製紙:旭川、勇払、白老3事業所合計?万キロワット
』が7社と北海道による。

これらをベースにしつつ、統計「平成27年度末 事業用・自家用発電所の総出力」についてみていく。
最初に(一般電気事業者)は北電だ。まず水力164万7千。これは、『発電方法別の内訳』をみる。
水力発電所70万キロワットと水力発電の潜在供給力として55万キロワットと京極揚水発電所40万キロワットの合計で165万キロワットとなり、ほぼ合致。
次に火力計421万4千
これは、『発電方法別の内訳』の火力発電所478.94万キロワットから今年より稼働の石狩湾新港火力発電所56万9400キロワットを引くと、422万キロワットで、ほぼ合致。
他に太陽光0.1万キロワットと地熱2.5万キロワットがあるが、これまで、当ブログでは、再生可能エネルギーは供給力には入れてきていなかった。
泊原発は稼働していない。

次に(卸電気事業者)について。卸電気事業者は水力21万6千となっている。
『他企業の自家発電・企業別の内訳』をみる。
これは「他企業の自家発電(115.225万キロワット)内の電源開発21.627万キロワットだろう。つまりこの卸電気事業者は電源開発と推測。
ただ、電源開発は風力発電8.995万キロワットも行っているのに記載がない。
そして電源開発の風力発電の設備は平成27年以前の設備なので、統計の時点では稼働しているはずだ。
ということは、電源開発の風力発電は(自家用)の方なのか、それとも(卸電気事業者)(自家用)どちらにも入れていないのか?

最後は(自家用)。水力21万1千。こちらは『他企業の自家発電・エネルギー別の内訳』をみる。
自家用の水力は、電源開発の21.627万キロワット込みで37.8475万キロワットだったので、電源開発分を除くと16.2205万キロワット。
千歳発電所群(千歳川に5か所、漁川に1か所)の供給力が不明だったので、仮に差額分に該当するとすると4.8795万キロワットとなる。
いずれにしても、当ブログで未発見の水力発電の供給力が約5万キロワットあるということだ。
火力は計227万6千。当ブログで見つけた自家用火力は58.04万キロワット。なので、実に差が約170万キロワットある。
このうちどれほどを北電に供給できるかは不明だが、北海道の潜在供給力としては存在する。
当ブログで、再生可能エネルギーは供給力には入れてきていなかった風力が31万と太陽光が33万5千だ。

「他企業の自家発電」の内訳を調べたときに115.225万キロワットの内の、95.8875万キロワットは発見したが、残り約20万キロワットは不明のまま先に進んできた。

これを含めて、これまで把握していなかった供給力が浮かびあがってきたので、整理する
まず、北電による太陽光0.1万キロワットと地熱2.5万キロワット。
「他企業の自家発電」で当ブログで見つけていたのは、95.8875万キロワット。新聞報道から推定していたのが、115.225万キロワット。
統計での北電以外の水力、火力の供給力は卸電気事業者(電源開発)水力21.6万と(自家用)水力21.1万と火力227.6万合計270.3万キロワット
当ブログ発見分(95.8875万キロワット)との差は、実に174.4125万キロワットだ。新聞報道からの推定(115.225万キロワット)との差は155.075万キロワットだ。
この統計により、確実に「他企業の自家発電」115.225万キロワットは存在することがわかった。
しかもこの統計はH27年度末のもので、その後さらに増えている可能性もある。
また、自家用で風力31万と太陽光33.5万合計64.5万キロワットが再生可能エネルギー。

追加の供給力をまとめると
『「北電」
太陽光0.1万キロワット
地熱2.5万キロワット
「他企業の自家発電」
潜在供給力155.075万キロワット(115.225万キロワット以外)
風力31万キロワット
太陽光33.5万キロワット』

これを発電方法別の集計へ反映させたものが下記。

『発電方法毎にまとめると
火力発電所 478.94万キロワット
水力発電所 70万キロワット
京極揚水発電所 40万キロワット
他企業の自家発電 115.225万キロワット
本州からの供給 60万キロワット
(北本連系設備)
合計約764.165万キロワットとなる。
(他に「北電」の水力発電設備から、約55万キロワットが潜在供給力として存在。泊原発含まず。音別発電所廃止含まず。太陽光0.1万キロワット、地熱2.5万キロワット。
「他企業の自家発電」潜在供給力155.075万キロワット(115.225万キロワット以外)、風力31万キロワット、太陽光33.5万キロワット)』

ここまでいれると供給力として1041.34万キロワットとなる。

H27統計からもこの約1040万キロワットとなるのかをみていく。
統計の総合計1130.5万キロワットから泊原発207万キロワットを除くと923.5万キロワット。
これに北本連系設備60万キロワットと最近稼働した石狩湾新港火力発電所56万9400キロワットを加えると1040万キロワットとなりほぼ合致。

北海道の今冬の最大需要は525万キロワットだ。
北海道には、泊原発がなくても実は最大需要の2倍近い供給力があるのでは?


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