こんにちは、エスカルジュニア(夫)です。
「北海道再生可能エネルギー100%を目指せ!」をライフワークとして提案したのが、2018年9月。
その、北海道再生可能エネルギー100%に向けて大きく前進することになる報道が、年明けにあったことを昨日、記事にしました。
年明けの報道記事ともう1つ、この記事に関連する去年の8月の報道記事を忘備録として残しておきたいと思います。
(転載開始)
北海道沖に国内最大級風力発電所 ノルウェー大手計画 出力は泊原発の2倍
1/1(土) 北海道新聞
ノルウェーのエネルギー開発大手「エクイノール」が日本海側の後志、檜山管内沖など4海域で、出力計400万キロワットの洋上風力発電所の建設を計画していることが分かった。
風車を海に浮かべる「浮体(ふたい)式」という最先端技術を採用し、沿岸漁業への影響や騒音被害などを抑えられるよう、できるだけ沖合に設ける方針。
実現すれば国内最大級の規模で、北海道電力泊原発(後志管内泊村)全3基の総出力(207万キロワット)の約2倍に当たる電源が整備されることになる。
風車を海に浮かべる「浮体(ふたい)式」という最先端技術を採用し、沿岸漁業への影響や騒音被害などを抑えられるよう、できるだけ沖合に設ける方針。
実現すれば国内最大級の規模で、北海道電力泊原発(後志管内泊村)全3基の総出力(207万キロワット)の約2倍に当たる電源が整備されることになる。
道内周辺の海域では、2019年から100万キロワット級の洋上風力計画が石狩湾沖などで相次いでいる。
エクイノールの計画が加われば、洋上風力による電力供給基地として、北海道の存在感が増しそうだ。
エクイノールの計画が加われば、洋上風力による電力供給基地として、北海道の存在感が増しそうだ。
(中略)
国は道内の送電線容量不足解消のため、道内と関東を結ぶ海底送電ケーブルの一部を30年までに新設する方針。
道内の洋上風力で生み出した電力を本州に送るためで、ケーブル敷設が順調に進めば、エクイノールの計画の後押しになる。総事業費は未定
道内の洋上風力で生み出した電力を本州に送るためで、ケーブル敷設が順調に進めば、エクイノールの計画の後押しになる。総事業費は未定
(転載終了)
そして、去年(2021年)の8月の記事が下記。
(転載開始)
北海道と本州に海底送電線、首都圏に風力の電気、30年度までに整備、経産省が来年度予算要求。
2021/08/04 日本経済新聞 朝刊
経済産業省は北海道と本州を結ぶ直流の送電線を海底ケーブルで整備する。
2030年度までに整え、風力を中心に電気を北海道から首都圏に送れるようにする。
2030年度までに整え、風力を中心に電気を北海道から首都圏に送れるようにする。
1兆円規模の大型プロジェクトになるが、30年度時点で増やせる発電量は限定的になる見込みだ。
風力発電のコストはなお高く技術開発も途上のため、主力電源化が遠い実情もにじむ。
風力発電のコストはなお高く技術開発も途上のため、主力電源化が遠い実情もにじむ。
海底ケーブルには、北海道から日本海側を経て北陸周辺に通す案と太平洋側を通す案がある。
長さは約800キロメートルが見込まれ、日本では過去に例の無い長さになる。
長さは約800キロメートルが見込まれ、日本では過去に例の無い長さになる。
経産省は22年度予算の概算要求に調査費を盛り込む方針で、23年度にも事業者を決める。
整備費は送電容量が400万キロワットの場合で、1兆円を超える可能性があり、政府系金融機関による融資も検討する。
一連の費用は電気料金に上乗せし、全国の消費者が負担する再生可能エネルギー向けの賦課金などで賄う。
実際に運用が始まってから徴収し始める。
実際に運用が始まってから徴収し始める。
海底送電網という大型プロジェクトを進める狙いは風力発電をはじめ再生エネの導入を後押しするためだ。
経産省が先に示したエネルギー基本計画の原案は、30年度の総発電量に占める再生エネの比率を36〜38%にする内容。
19年度時点で18%だった再生エネの比率を2倍以上に高める目標を掲げる。
36〜38%のうち約3%分の積み上げは、現時点でも精緻には固まっていない。
経産省は有力な具体策としてこの海底送電による効果を見込む。目標達成には30年度までの運用開始が条件になる。
かねて再生エネの導入は送電網の増強と一体で進める必要性が指摘されてきた。
かねて再生エネの導入は送電網の増強と一体で進める必要性が指摘されてきた。
日本では太陽光や風力での発電に適した北海道や九州で導入が進んできたが、地域と地域を結ぶ送電線が不十分なため、大都市に電気を送りきれない。
一時的に発電を抑えるという事態も度々起きてきた。
一時的に発電を抑えるという事態も度々起きてきた。
経産省は送電網の増強にあたり、新たに陸上に整備するよりも直流送電で海底ケーブルを使った方がコストを抑えられると判断した。
今後、九州から関西圏への海底送電も検討に入る。
(中略)
エネルギー基本計画の原案は洋上風力について、「再生エネ主力電源化の切り札として推進する」と明記した。
期待が膨らむ一方で、現状ではコストや技術面で課題を一つずつクリアしていく必要がある。
期待が膨らむ一方で、現状ではコストや技術面で課題を一つずつクリアしていく必要がある。
そもそも洋上風力は環境への影響調査や建設に8年程度の時間がかかる。
切り札といっても現実論として実際の普及は30年以降が見込まれる。
欧州では水深の浅い海域で、海底に土台を固定する「着床式」の導入が進む。
切り札といっても現実論として実際の普及は30年以降が見込まれる。
欧州では水深の浅い海域で、海底に土台を固定する「着床式」の導入が進む。
一方、日本の沖合は水深が深く、大量導入には海に浮かべる「浮体式」の活用が欠かせない。
浮体式は世界でも開発途上で、経産省は技術開発を支援する。
浮体式は世界でも開発途上で、経産省は技術開発を支援する。
コスト低減の壁も高い。経産省は30年の1キロワット時あたりの発電コストは洋上風力の場合で26・1円と試算。
事業用太陽光の2〜3倍に相当するため30年までに着床式で8〜9円を見通せる技術の確立をめざす。
事業用太陽光の2〜3倍に相当するため30年までに着床式で8〜9円を見通せる技術の確立をめざす。
(転載終了)
2つの報道記事で関連すると思われるところに同色でマーカーしておきました。
「北海道再生可能エネルギー100%を目指せ」は、2030年までに実現しそう。
環境への影響、漁業への影響、国民負担となる1兆円を超える整備費の是非(北本、新北本連系線の増強ではダメなのか?)、電力ロス、風力発電の安定性の問題など課題はありそうですが、
北海道が起点となって、「日本=風力・太陽光発電の国」を目指す流れに向かっていきそうです。
北海道の再生可能エネルギーの発電能力が高くなればなるほど、日本の再エネ比率が上昇するので、北海道の「風」が有効に利用される仕組みを整えていって欲しいですね。
〇これまでの記事
〇節電に役立つツール




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