2024年11月07日

原発が稼働している場所が、「最終処分場」になるかもしれない?北海道再生可能エネルギー100%を目指せ!(131)


こんにちは、エスカルジュニア(夫)です。


2024年10月29日 日本経済新聞

記事の中に

『空気で冷やし使用済み燃料を一時保管する「乾式貯蔵施設」を設置して保管能力を拡大する計画だ』

とあり、この中の、「乾式貯蔵施設」って何だろうと思い調べてみることにしました。


『使用済燃料は建屋内にある「燃料プール」で冷却され、その後、原子力発電所の敷地(サイト)内か中間貯蔵施設において、「湿式」と「乾式」のどちらかで一時的に保管されます。
「湿式貯蔵」とは、燃料プールで水を循環させながら使用済燃料を冷却して保管する方法で、日本のすべての原子力発電所で採用されています。
一方、「乾式貯蔵」とは、「湿式貯蔵」によって十分に冷えた使用済燃料を「乾式キャスク」と呼ばれる金属製の頑丈な容器に収納し、空気の自然対流によって冷却する方法です』

つまり、使用済燃料をまず、「燃料プール」で水を使って冷やし、これを「乾式キャスク」へ移して空気を使って保存ということのようです。

そして、

『乾式貯蔵は、日本では茨城県那珂郡東海村にある日本原子力発電株式会社の東海第二発電所などで、採用・実施されています。
また、愛媛県西宇和郡伊方町にある四国電力株式会社伊方発電所
佐賀県東松浦郡玄海町にある九州電力株式会社玄海原子力発電所
静岡県御前崎市にある中部電力株式会社浜岡原子力発電所の各発電所や、
青森県むつ市にあるリサイクル燃料貯蔵をおこなうリサイクル燃料貯蔵株式会社のリサイクル燃料備蓄センターでも、
乾式貯蔵を申請しています』

ということは、現在日本で運用されているのは、東海第二原発のみということのようです。

この東海第二原発は、稼働していないので、現在、稼働しながら乾式貯蔵を行っている原発はないということだと思います。

『東海第二発電所では、7年以上冷却した使用済燃料乾式キャスクに入れることになっています』

とのこと。

現時点で、東海第二原発は稼働していないので、7年プラス稼働停止期間相当の間冷却する必要があるということでしょうか?

結局、先ほどの「燃料プール」で水を使って冷やす期間は相当長い時間が必要ということになります。

そして、この乾式キャスクについて、

輸送にも使用されるキャスクは国際原子力機関(IAEA)の輸送規則や国内の法令に基づいて、
輸送中に想定されるさまざまなトラブルに対しても安全機能が損なわれることがないことを確認しています』

・落下試験Tー9Mの高さから落下
・落下試験Uー1Mの高さから丸棒上に落下
・耐火試験ー800℃で30分
・浸漬(しんせき)試験ー15Mの水中に8時間・200Mの水中に1時間

この一文から1つ疑問が生じます。

あくまで輸送中のトラブルに対応しているだけということなのでは?

つまり、乾式キャスクは、長期保管用というわけではないのでは?

この「乾式貯蔵施設」が検討され始めた背景について。


2024年6月9日 朝日新聞

『原子力発電所を持つ大手電力各社が、「乾式貯蔵施設」と呼ばれる使用済み核燃料の保管施設を原発敷地内につくる動きを進めている。
核燃料サイクルの完成が遅れて、各原発内の燃料プール(湿式)が向こう数年でいっぱいになり原発を動かせなくなる状況を回避するためだ。
各社とも一時的な保管とするが、核燃料サイクルが進まなければ、「最終処分場」になる恐れもある』


『原発の運転で出る使用済み核燃料は、青森県六ケ所村にある再処理工場に運ばれる計画となっていますが、完成時期が遅れているため、全国の原発に置かれた状態。
原発の立地自治体からは、施設内に長期間にわたって使用済み核燃料が置かれるのではないかという懸念』があるようです。

この懸念は、現実のことで、どこの原発も使用済み核燃料の保管が重大な課題になっている。

場合によっては、稼働している原発の場所自体が、「最終処分場」になるかもしれないということ。

しかも、地上での処分場。

輸送用の乾式キャスクをコンクリートづくりの乾式貯蔵施設におさめ、長期間保存していこうということか。

原発を稼働していることで一時的に電気代が安かったとしても、その地には、最終処分場というツケが待っているということ?

「乾式貯蔵施設」の不思議なことについて考えてみました。

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